この頃のプリクラは、顔ハメ看板のようなフレームや、芸能人と一緒に撮ったような気分になれるフレームもあったんだよ!
プリクラは、自撮り文化のルーツとも言われており、平成のギャルや女子高生を中心としたティーンズの間で大流行しました。
導入されてきたプリクラ機種は多種多様で、人気の機種には行列ができることも!
平成のギャルや女子高生たちにとってなくてはならない存在で、友達や恋人を遊ぶときには1日に2~3回を撮るのが当たり前!って子も多数いました。
そこで今回は、プリクラの歴史や時代ごとのプリントシール機の特徴などをご紹介します!
「プリクラ」とは
「プリクラ」は「プリントクラブ」の略で、内蔵されているカメラで撮影した写真をシール印刷する機械のことをいいます。
俗に言う「プリクラ」や「プリント倶楽部」は、株式会社セガの登録商標であるため、一般的には「プリントシール機」や「プリントシール」、「写真シール機」と呼ぶのが適切なのですが、数々のメーカーから誕生したプリントシール機を一括りに「プリクラ」と呼ばれているのが現状です。
プリクラの歴史
プリクラの誕生からブームになるまで
プリクラの誕生は、1995年の7月。
セガサミーホールディングスのグループ会社である「(株)アトラス」と「(株)セガ・エンタープライゼス」の共同開発により「プリント倶楽部」が登場発売されました。
1996年以降にブームを巻き起こしたプリクラですが、発売当初の評判は今ひとつ…。
というのも設置された場所がゲームセンターだったのですが、当時のゲームセンターの客層は男性がメインであったことが原因と言われています。
そんなプリクラが一気に脚光を浴びるきっかけとなったのが、「SMAP」出演のテレビ番組に取り上げられたことです。
1996年にテレビ東京で放送されていた「愛ラブSMAP!」にて、SMAPメンバーが撮ったプリクラをプレゼント企画として紹介したところ、プリクラの人気が爆発!
以降、「ナムコ」「フリュー」など、さまざまなゲームメーカーからプリクラが誕生しました。
時代ごとのプリクラの特徴
1995年-プリクラの元祖「プリント倶楽部」誕生!
1995年7月に初のプリントシール機(プリ機)である「プリント倶楽部」が発売されました。
その後、「プリント倶楽部2」「スーパープリクラ21」もリリース。
この頃の外観は、現代のようなボックス型ではなく、後ろに1枚のカーテンがあるだけでした。
ボタンで操作しながらお好みのフレームを選び、撮影するだけのいたってシンプルな内容。
落書き機能はなく、1回300円で16枚の横長写真が1シートになってシール印刷されます。
カメラの位置が高いうえに上半身しか撮れなかったため、なかには台に乗って撮影する子もいましたね!
1997年-「NEOプリント」や「ストリートスナップ」登場!
プリクラの人気が加熱し始めると、他社からもさまざまなプリ機が発売されるようになります。
1997年に(株)エス・エヌ・ケイから発売された「NEOプリント」という機種では、「セピア」「モノクロ」「カラー」と撮影モードが変更できる仕組み。
また、同時期に(株)トーワジャパンと日立ソフトウェアエンジニアリング(株)の共同開発によって発売された「ストリートスナップ」という機種では、初めて全身撮影が可能になり、大きな反響を呼びました。
プリクラブームが起こると、顔写真入りのテレホンカードが作れる「プリホンカード」というプリ機と似た性能の機械も登場したんだって!
他にも顔写真入りのカレンダーやスタンプ、名刺、Tシャツを作ることもできたとか!
2003年-盛れる!高画質プリ「花鳥風月」登場!
2000年代前半に発売されたプリクラは、従来の機種よりも画質がグンと良くなり、より一層プリクラへの人気度が高まりました。
代表的なのが、2003年7月に(株)ナムコから発売された「花鳥風月」です。
高画質カメラや高度なライトを搭載し、美肌を実現!
さらに、7種類の自動カーテンを設置したことで、テーマに応じて背景を変えられるようになりました。
この頃にはすでに落書き機能が進化しており、「花鳥風月」に備わっていた落書きツールはなんと2000種類以上!!2人同時に落書きすることも可能に!
落書きへのこだわりを持つユーザーも増え、プリクラを撮るときに落書きは欠かせないものになっていました。
「きれいに盛れる」ためのライトと、充実した落書き機能を兼ね備えた機種の登場が、まさに「花鳥風月」だったのです。
人気の高い機種であったため、第3弾までシリーズ化されました。
2006年-一眼レフ搭載のプリクラ登場!イメージモデルも重要に!
2006年にフリュー(株)より発売された「姫と小悪魔」では、一眼レフカメラが搭載されており、写りが良く盛れるプリ機と話題になりました。
2000年代に入ると黒ギャルよりも白ギャル人気の方が高く、プリクラも「美白」「美肌」にこだわられている機種が多くなっていました。
しかし、こちらの機種は肌の色を選ぶことができたため、黒ギャルでも肌の黒さは保ちつつも「美黒」「美肌」に撮ることができました。
人気の高い機種であったため、第4弾までシリーズ化されましたが、ここまで人気が出た理由として「イメージモデル」の存在も大きかったことでしょう。
こちらの機種は、当時Popteenでカリスマ的人気を誇っていた「つーちゃん(益若つばさちゃん)」や「純ポ(小森純ちゃん)」、「まいまい(橋野真依子ちゃん)」などの“人気ギャルモデル“たちを起用していました。
ユーザーがプリクラの機種を選ぶとき“誰がイメージモデルをしているか”も重要な判断材料だったため、人気のギャルモデルを起用している機種の方がギャルウケが良く人気が高かった印象です。
この時代は姫系ギャルが流行していた時代だったこともあって、他にも「姫組」や「姫流」など「姫」が付いている機種が多かったよ!
2007年-デカ目機能を備えたプリクラ登場!
2007年7月にフリュー(株)より発売された「美人-プレミアム-」という機種は、目力を強調してくれる機能が特徴的。
一眼レフのカメラも搭載されており、繊細なまつげもきれいに写るようになりました。
さらに、目の縦と横幅を大きく加工することで、当時の携帯電話の自撮りでは叶わなかった「デカ目」を実現できるようになったのです。
2007年頃はちょうど若者の間で「デカ目メイク」がブームになっていたこともあり、たちまち注目を集めました。
「美人-プレミアム-」シリーズは第4弾まで発売されており、当時の人気の高さがうかがえます。
これを機にデカ目効果のある機種が続々とリリースされ、「プリクラ=デカ目になれる」という概念が生まれました。
今でもこの概念は定着していて、当たり前のようにプリ機にはデカ目機能が備わっています。
「美人-プレミアム-」の他にも「美族」「美星」「美的空間」など「美」がつく機種も多くて、多くのプリクラに「姫」か「美」が付いている時代だったよ!
2009年-おまけがもらえるプリクラ登場!
2009年の11月に(株)メイクソフトウェアより発売された「美女cosme」は、撮影するとおまけとしてつけまつげがもらえることからティーンズを中心に人気を誇っていた機種です。
これを機に、ほかのメーカーからもおまけ付きの機種が続々と登場し、つけまつげ以外にも綿棒とコットンのセットなどがありました。
1プレイ400円でコスメがもらえるというお得感は、ほかのプリ機にはないセールスポイント。
おまけのつけまつげを集めるツワモノもいましたね…!
この頃になると、プリクラは顔だけじゃなく、足も加工されるようになってたから、全身プリを撮るとすっごい美脚になれたんだよ!✨
めっちゃスタイル詐欺れるから、ブログで「今日のコーデ」を紹介する時にも役に立ったな~
2011年-顔だけでなく、足も加工する時代に!
2011年頃になると、顔加工だけでなく足も細く!長く!スタイルよく写ることができる機種が登場しました。
代表的なのが(株)メイクソフトウェアの「おしゃれBambi-na(おしゃれバンビーナ)」や「ミーハー女子」です。
2010年代は、10代20代の間でブログが大流行しており、ブログで人気のあるテーマである”今日のコーデ”の記事用の画像をプリクラ(全身プリ)で用意する子もいました。
その日のコーディネートをせっかく紹介するならスタイル良く見せたいですよね!
そんな女の子たちの願いを叶えた「顔は小顔に!足が美脚に!理想的なスタイルへ!」と加工してくれる機種は多くの女の子を魅了していました。
ミーハー女子で全身プリを撮ると、ブログ映えする「おしゃれコラージュ」されたプリ画も作れたんだよ!
プリクラ(の画像)はブログネタの中でも読者ウケがかなり良いテーマだったから、多くのブロガーがこのプリ機で撮ってた気がする!
2014年-「盛る」から「整える」の時代に!
2014年になると、プリクラから「盛る」という概念をなくし、「整える」という新基準が生み出されました。
あくまでも自分を変えずに、化学的に創出された「美人顔バランス」へと近づける機能です。
この新基準を提案したのが、2014年夏に(株)バンダイナムコゲームスから発売された「PLATINUM BALANCE(プラチナムバランス)」。
こちらのプリ機は、プリクラの醍醐味である落書きブースをあえてなくし、代わりに撮影ブースが2つ設置されています。
撮影ブースが2つになったことで待ち時間の短縮が可能に!
また、落書きは専用アプリを使用すれば、無料で時間を気にせずにどこにいてもできるようになりました!
さらに、料金が2種類(400円コースと200円コース)から選べる点も大きな特徴です。
200円コースは、シールの印刷をおこなわずにプリ画のみをダウンロードできるというもの。
主に、「シールよりもプリ画(モバイル用画像)派!」「プリクラは撮りたいけど節約したい!」という子たちから支持を得ていました。
2020年-令和のプリクラは動画撮影も可能!
2020年の10月に(株)セガより発売された「fiz(フィズ)」
(株)セガが約20年ぶりにリリースした最新機種では、単なる撮影だけでなく、3秒間の動画撮影が可能になりました。
さらに、専用アプリのカメラを用いるとシールの画像が動き出す「ARプリクラ」といった、今までのプリントシール機にはなかった機能が備わっています。
2021年6月には第2弾となる「fiz2」が発売されました。
第1弾と同様に3秒動画「モーメント」が搭載されており、1プレイでプリクラとモーメントが最大12枚もらえる大満足のデータ量!
これを機に、プリクラでは「動画撮影が可能」という新しい概念が生み出されました。
プリクラの撮影風景を自分のスマホでも撮れる機種があるんだけどみんな知ってる!?
プリ機の内蔵カメラの横に「ムービースポット」っていうスマホを置ける場所があって、インカメにして動画が撮れるんだよ!
「猫と彼女。」や「Melulu3」「トキメキルール」などで撮れるから試してみてね!